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海洋地質学:サンゴ礁が将来の海水準上昇に追随して成長する能力の喪失
Nature 558, 7710 doi: 10.1038/s41586-018-0194-z
生態系の劣化はサンゴ礁の垂直方向の成長を制限することから、海水準上昇(SLR)がサンゴ礁の水深や海岸域の波浪露出度を増大させると予測されているが、サンゴ礁の成長の局地的速度とSLRとの相互作用を予測するためのデータは不足している。今回我々は、熱帯西大西洋およびインド洋の200を超すサンゴ礁の垂直方向の成長能力を計算し、それらの結果を最近のSLR速度、そして異なる代表的濃度経路(RCP)シナリオで予測されるSLR速度と比較した。その結果、多くのサンゴ礁は最近のSLR傾向に近い堆積速度を維持するものの、持続的な生態学的回復なしでは、RCP4.5シナリオの下でのSLR予測を追随する能力を持つものはほとんどなく、RCP8.5シナリオの下では大半のサンゴ礁が2100年までに平均0.5 mを超える水深の増加を経験すると予測された。サンゴ被覆度はサンゴ礁のSLR追随能力を強く予測するが、水没の回避に必要な被覆度の閾値レベルは、大半のサンゴ礁で観測されているレベルを大きく上回る。そのため、将来のサンゴ礁の水没規模を制限するためには、気候変動、海水準の変化、将来の生態系変化を緩和するための緊急な対策が必要である。

