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組織再生:肝臓に散在し、テロメラーゼを発現する肝細胞が恒常的状態および損傷において肝臓を再生する
Nature 556, 7700 doi: 10.1038/s41586-018-0004-7
肝細胞は恒常的状態では徐々に、肝損傷の後にはロバストに補充される。成体では、新しい肝細胞は既存の肝細胞プールから生じるが、再生の際の肝細胞の細胞源は解明されていない。テロメラーゼは多くの幹細胞集団に発現しており、またテロメラーゼ経路の遺伝子の変異は肝疾患に結び付けられている。今回我々は、テロメラーゼを高レベルで発現する肝細胞のサブセットを突き止め、この肝細胞サブセットが恒常的状態や損傷の際に肝臓を再生することを示す。マウスにおいてTert(telomerase reverse transcriptase)座位を利用した細胞系譜追跡により、テロメラーゼを高発現するまれな肝細胞(TERTHigh肝細胞)は肝小葉全体に散在していることが分かった。恒常的な状態では、これらの細胞は小葉の全ての領域で肝細胞を再生し、自己複製と分化の両方により、増殖する肝細胞クローンを作り出して、最終的に肝臓全体に広がる。TERTHigh肝細胞の再生活性は、損傷に応答して高まり、それらの子孫細胞は領域の境界を越えて分布する。RNA塩基配列解読から、TERTHigh肝細胞では代謝遺伝子の発現が低下しており、代謝活性と再生活性は肝細胞系譜内では分離している可能性が示された。TERTHigh肝細胞の遺伝的除去と化学的損傷を組み合わせると、星細胞の活性化と繊維症の顕著な増強が引き起こされた。これらの結果から、小葉全体に散在する肝細胞サブセットの1つがクローン性増殖を行い、肝重量を維持するという、肝細胞再生の「分散型モデル」が裏付けられた。

