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がん:NT5C2遺伝子変異を有する再発急性リンパ性白血病におけるクローン進化メカニズム

Nature 553, 7689 doi: 10.1038/nature25186

再発急性リンパ性白血病(ALL)は、化学療法に抵抗性でありその予後は不良である。細胞質5′-ヌクレオチダーゼII遺伝子(NT5C2)の機能獲得変異は、6-メルカプトプリンへの抵抗性を誘導し、再発ALLにおいて選択的に見つかる。しかし、白血病のイニシエーションや、疾患のプログレッションや、再発に至るクローン進化の過程において、NT5C2遺伝子変異が関わるメカニズムは、まだ明らかになっていない。本研究では、条件付き誘導系の白血病モデルを用い、再発ALLのNT5C2遺伝子変異で高頻度に見られる変異体であるNT5C2(R367Q)の発現が、白血病細胞の増殖や発生に向けた活性の低下を引き起こす一方で、6-メルカプトプリンへの抵抗性を誘導することを示す。NT5C2+/R367Q変異細胞の適応度低下表現型は、細胞外へチオプリン類を排出させ、細胞内のプリンヌクレオチドプールを枯渇させる。このような知見を基に、イノシン5′-一リン酸デヒドロゲナーゼ(IMPDH)を抑制しグアノシン合成を阻害したところ、NT5C2遺伝子変異型白血病リンパ芽球に対する殺細胞効果が増加した。これらの結果は、NT5C2遺伝子変異が適応度を失わせる一方で化学療法への抵抗性を獲得することが、再発ALLにおけるクローン進化を方向付ける主要な進化ドライバーであることを明らかにし、さらに、IMPDHの阻害がALL治療における役割を有し得ることを示している。

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