Letter
植物科学:単一分子技術によって改良されたトウモロコシの参照ゲノム
Nature 546, 7659 doi: 10.1038/nature22971
完全かつ正確な参照ゲノムおよび注釈付けは、遺伝的多様性および機能的多様性の特性解析のための基本ツールをもたらす。こうした情報資源は生物学的過程の解明を促進し、研究で得られた知見を農業技術の改善や持続可能性の向上へと転換するのに役立つ。作物の参照ゲノムは過去10年間で数多く得られているが、こうしたゲノムは多くの場合断片的で、複雑な反復領域が欠如している。今回我々は、単一分子リアルタイム塩基配列解読法および高分解能の光学地図を用い、遺伝学および農業におけるモデル植物であるトウモロコシについて、参照ゲノムのアセンブリおよび注釈付けを行った。我々のアセンブリ結果はこれまでの参照ゲノムと比較して、コンティグ長が52倍長く、遺伝子間のスペースやセントロメアのアセンブリで顕著な改善が見られた。このゲノムの反復部分の特性解析から、13万を超す完全な転位因子が明らかになり、これによってトウモロコシに固有の転位因子の系統の拡大を見いだすことができた。遺伝子の注釈付けは、単一分子リアルタイム塩基配列解読法で得られた11万1000の完全長転写産物を用いて更新された。また、別のトウモロコシ近交系2系統の比較光学地図法からは、遺伝子密度の低い領域における欠失の広がり、およびトウモロコシ系統に特異的な遺伝子が明らかになった。

