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構造生物学:ヒト多剤輸送体ABCG2の構造

Nature 546, 7659 doi: 10.1038/nature22345

ABCG2は構成的に発現されているABC(ATP-binding cassette)輸送体で、多くの組織を生体異物分子から守っている。その活性は広く使用されている薬剤の薬物動態に影響を及ぼし、腫瘍細胞への治療薬送達を制限するので、多剤耐性の一因となっている。今回我々は、低温電子顕微鏡法で決定されたヒトABCG2の構造を示し、ヒト多剤輸送体について高分解能で得られた最初の知見を報告する。ABCG2は、ヒト特異的阻害抗体5D3の2つの抗原結合フラグメントと複合体を形成した状態で可視化された。5D3はこの輸送体の細胞外ループを認識する。2つのコレステロール分子が、ABCG2中の多剤結合ポケット内に結合しているのが見つかった。このポケットは、膜貫通ドメインの間にあって疎水性で内側を向いている重要な輸送経路中に位置している。機能in vitro解析のデータと統合すると、我々の結果は、ABCG2の多剤認識と輸送の機構を示唆していて、病気の原因となる一塩基多型や5D3抗体によるアロステリック阻害を合理的に説明でき、また他のGサブファミリーABC輸送体によるコレステロール認識の構造基盤を与えるものである。

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