天文学:赤方偏移が6を超える位置にあるクエーサーに近接した急速に星形成している銀河
Nature 545, 7655 doi: 10.1038/nature22358
赤方偏移z ≈ 4(宇宙誕生後15億年)までに大質量(太陽質量の1011倍)の楕円銀河が存在するためには、z > 6(宇宙誕生後10億年未満)で星形成率が1年当たり太陽質量の100倍を超える銀河がなくてはならない。探査によって、こうした初期宇宙の時代の銀河が数百個発見されているが、星形成率は1桁以上低い。z > 6で星形成率が非常に高い数少ない既知の銀河は、1個の例外を除いて、クエーサーのホスト銀河であるが、これらの銀河には、降着を受けている超大質量(太陽質量の109倍以上)のブラックホールも存在し、これらのブラックホールによって銀河の特性はおそらく影響を受けていると考えられる。本論文では、クエーサーに付随し、速度オフセットが毎秒600 km未満で線形オフセットが100キロパーセク未満のz > 6の4個の銀河に見られる、1階電離した炭素の輝線([C II];波長158 μm)の観測について報告する。これらの4個の銀河は偶然見つけ出されたもので、付随するクエーサーに近接し、遠赤外線で明るく見える。我々は、[C II]の計測に基づいて、付随銀河の星形成率を 1年当たり太陽質量の100倍以上と見積もった。これらの源は、[C II]の光度、線幅、および示唆された力学的質量がクエーサーのホスト銀河と似ているが、降着を受けている超大質量ブラックホールの証拠は見られなかった。類似の系は、より低い赤方偏移でこれまで発見されている。我々は、探査した 25個の z > 6のクエーサーのうち4個にそうした近接付随銀河を発見しており、この割合は、シミュレーションにおいて考慮する必要がある。もしそれらが[C II]の光度関数の明るい種族(bright end)の典型であれば、宇宙空間の密度の観点からz ≈ 4に位置する大質量楕円銀河の種族を説明できる。

