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環境科学:11の主要な自動車市場におけるディーゼル関連窒素酸化物の過剰排出の影響と軽減
Nature 545, 7655 doi: 10.1038/nature22086
自動車の排ガスは、微小粒子状物質(PM2.5)や対流圏オゾンによる大気汚染の一因であり、世界中でヒトの健康、作物収量、気候に影響を与えている。路上を走行するディーゼル車は、PM2.5やオゾンの主要な前駆体である窒素酸化物(NOx)の人為的世界排出量の約20%を放出している。主要市場におけるNOx排出限度の規制は次第に強化されているが、実際の走行条件下で現在のディーゼル車が排出するNOxは、試験機関での認証試験時よりもはるかに多い。今回我々は、ディーゼル車の世界販売の約80%を占める11の市場において、大型の路上走行ディーゼル車のおよそ3分の1と、小型の路上走行ディーゼル車の2分の1以上が、認証排出限度を超えていることを示す。こうした過剰排出(総計460万トン)は、2015年におけるPM2.5とオゾンに関連する全世界の約3万8000件の若年死と関係しており、28のEU加盟国におけるオゾン関連の全若年死の約10%がこれに含まれている。大型車は、ほぼ全ての地域において、ディーゼル車によるNOxの過剰排出とそれに伴う健康影響の主な原因となっている。Euro 6/VIより厳しい次世代基準を採択し施行すれば、これらの市場における実際のディーゼル関連NOx排出をほぼなくすことができ、2040年には世界で約17万4000件に上ると推定されるPM2.5とオゾンに関連する若年死を回避できる可能性がある。こうした恩恵の多くは、まだ大型車にEuro VI基準が採択されていない地域でこの基準を実施することによって、実現できる。

