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網膜内の複数の視覚特徴表現は抑制によって脱相関される

Nature 542, 7642 |  Published: |  doi: 10.1038/nature21394


網膜は、視対象の視覚的特徴を抽出して脳に送る。網膜双極細胞には複数のタイプがあり、これらの細胞は光受容器からの入力を複数の平行な経路に分けて、下流の視覚回路の興奮性活動を駆動する。マウス双極細胞のタイプについては、非常に詳細な解剖学的特徴や遺伝的特徴が記載されているが、機能上の多様性についての理解は、同じ深さには達していない。今回我々は、無傷の網膜で、1万3000個以上の双極細胞の軸索末端からの光刺激によるグルタミン酸放出を可視化することにより、双極細胞の機能的多様性が、樹状突起の興奮性入力と軸索の抑制性入力の相互作用によって生じていることを明らかにする。その結果作られる双極細胞受容野の中心成分と周辺成分は相互作用し合い、双極細胞の出力を時間領域・空間領域で脱相関する。今回の知見は、抑制性回路が機能的に多様な興奮性経路の形成に重要であることを示すとともに、複数の平行視覚経路の脱相関が、マウスの視覚系中2番目のシナプスで早くも始まっていることを示唆している。

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