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がん:初期の播種が乳がん転移を促す
Nature 540, 7634 doi: 10.1038/nature20785
転移性播種が腫瘍形成の初期に頻繁に起きていることを示唆するデータが増えてきているが、初期の転移拡散の機構については、まだ調べられていない。本論文で我々は、HER2誘導性乳がんのマウスモデルで転移を調べることにより、プロゲステロンが誘導するシグナル伝達は、HER2の活性化の後すぐに初期病変からのがん細胞の移動を引き起こすが、進行した原発性腫瘍細胞では増殖を促進することを示す。この移動から増殖への切り替えは、HER2発現の上昇と、マイクロRNAを介したプロゲステロン受容体の発現低下に関連した腫瘍細胞密度により調節され、可逆的であった。初期の低密度病変の細胞は、進行した高密度の腫瘍細胞よりも幹細胞性の特徴を示し、より移動性が高く、より転移を起こしやすい。特に、転移性腫瘍の少なくとも80%が初期に播種されたがん細胞に由来することは重要である。ヒトの播種がん細胞と原発性腫瘍の核型と表現型の解析から、今回の結果がヒト転移性播種にも当てはまることが裏付けられた。

