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構造生物学:ヒトCB1カンナビノイド受容体の高分解能結晶構造
Nature 540, 7634 doi: 10.1038/nature20613
ヒトのカンナビノイド受容体CB1とCB2はGタンパク質共役受容体(GPCR)で、内在性カンナビノイドであるアナンダミドと2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)、また植物由来の広く使われているフィトカンナビノイドであるΔ9-テトラヒドロカンナビノール(THC)に対する機能的応答を仲介している。カンナビノイド受容体の調節は、痛み、てんかん、肥満などの疾患を制御する治療となる可能性があるので、これを標的とする創薬研究が集中的に行われている。GPCRの生物物理学的性質の解明は最近大きく進展したが、カンナビノイドとその受容体の分子機構の研究では高分解能構造データがまだ得られていなかった。今回我々は、GPCRに遺伝学的操作を加える手法と脂質キュービック相法を使って、阻害剤タラナバントと結合したヒトCB1受容体の構造を2.6 Åの分解能で決定したことを報告する。非常によく保存された膜近傍N末端部位を含むCB1の細胞外表面は、脂質で活性化された他のGPCRの細胞外表面とは異なり、リガンド結合ポケットの重要な部分を形成していることが分かった。ドッキング研究からはさらに、カンナビノイドアゴニストのTHCがこの同じポケットに適合して収まる可能性が実証された。我々のCB1構造は、カンナビノイド受容体機能研究に原子レベルでの枠組みを提供するもので、内在性カンナビノイド系の治療用調整薬の設計と最適化を助けると考えられる。

