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がん:腫瘍細胞が誘導するdeath receptor 6を介した内皮細胞のネクロトーシスは転移を促進する

Nature 536, 7615 doi: 10.1038/nature19076

転移は、ヒトのがん関連死の主な原因である。転移は複雑な多段階過程で、その間に個々の腫瘍細胞は主に循環系を介して広がり、離れた器官にコロニーを形成する。腫瘍細胞は、いったん循環系に入ると脆弱になり、転移の可能性は、内皮の障壁を通過して、いかに速やかかつ効率的に血流から脱出できるかに懸かっている。腫瘍細胞の管外遊出は、白血球の経内皮移動に似ているという証拠が報告されているが、腫瘍細胞が管外遊出の際に内皮細胞とどのように相互作用し、これらの過程が分子レベルでどのように調節されているかは不明である。本研究で我々は、ヒトとマウスの腫瘍細胞が、内皮細胞のプログラム壊死(ネクロトーシス)を引き起こし、腫瘍細胞の管外遊出と転移を促進することを示す。RIPK1(receptor-interacting serine/threonine-protein kinase 1)阻害剤であるネクロスタチン1のマウスへの投与や、内皮細胞特異的なRIPK3の欠失は、腫瘍細胞が誘導する内皮ネクロトーシス、腫瘍細胞の管外遊出および転移を減少させた。対照的に、薬理学的なカスパーゼの阻害や、カスパーゼ8の内皮細胞特異的な欠失は、これらの現象を促進した。さらに我々は、in vitroin vivoで、管外遊出および転移を引き起こす腫瘍細胞による内皮ネクロトーシスには、腫瘍細胞が発現するアミロイド前駆体タンパク質(APP)と、内皮細胞上に存在するAPP受容体のDR6(death receptor 6)がこれらの影響の主要な仲介因子として必要であることを示す。我々の結果は、腫瘍細胞の管外遊出と転移に関わる新たな機構を明らかにし、内皮細胞のDR6を介したネクロトーシスシグナル伝達経路が抗転移治療の標的となることを示唆している。

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