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細胞生物学:SRPと新生ポリペプチドとの相互作用の包括的プロファイリング

Nature 536, 7615 doi: 10.1038/nature19070

シグナル認識粒子(SRP)は広く保存されているタンパク質–RNA複合体で、翻訳中のリボソームを膜のトランスロコンに向かわせることにより、翻訳と同時進行で起こるタンパク質の転位や膜への挿入に関わっている。しかし、翻訳時に使われる輸送経路と翻訳後に使われる輸送経路が並行して存在することから、細胞内のSRP基質プールや基質選択の分子基盤について疑問が生じている。今回我々は、SRPと結合しているリボソーム–新生ポリペプチド鎖複合体のメッセンジャーRNAフットプリントの塩基配列解読により、大腸菌(Escherichia coli)新生プロテオーム内の細菌SRPの結合部位をアミノ酸レベルの分解能で決定した。SRPは、疎水性の膜貫通ドメイン(TMD)に対する強力な選好性によって、新生の内膜タンパク質(IMP)に対する区画特異的ターゲッティング(標的設定)因子となっていて、ペリプラズムタンパク質や外膜タンパク質であることを示すシグナル配列を含む前駆体は効率的に結合相手から除いている。SRPは、疎水性アミノ酸や大きな芳香族アミノ酸がひとつながりとなっている領域に多く存在する疎水性TMDに、それらがリボソームの出口トンネルから出るとすぐに結合する。現行のモデルとは対照的に、N末端TMDはスキップされることが多く、ポリペプチド配列内部のTMDは選択的に認識される。さらに、SRPは多くの複数回膜貫通タンパク質で複数のTMDに結合するので、SRPが仲介する膜ターゲッティング回路の存在が考えられる。SRPが仲介するターゲッティングは翻訳の一時的減速を伴わず、またリボソームに結合しているシャペロンのトリガー因子(TF;別個の基質プールを持ち、翻訳の間のさまざまな段階で機能する)の影響を受けない。まとめると、SRP結合部位についてのプロテオーム全体にわたる今回のデータセットは、細菌の新生鎖の経路決定における基本的な原理を明らかにしており、SRPが支配的な優先順位決定因子として機能し、SRPだけでIMPをSecA–SecB翻訳後転位の基質やTFが補助する細胞質タンパク質折りたたみ経路の基質から分別できることを明らかにしている。

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