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微生物学:海洋の酸素欠乏および窒素損失と関連付けられたSAR11細菌

Nature 536, 7615 doi: 10.1038/nature19068

SAR11クレードの細菌は、酸素に富む海洋表層中の全微生物細胞のうち半分もの割合を占めている。SAR11細菌は酸素極小層(OMZ)にも多い。OMZでは、酸素濃度が検出限界未満であり、生物学的に利用可能な窒素のN2ガスへの変換には嫌気性菌が重要な役割を担っている。これまでのところSAR11には嫌気的代謝が認められておらず、この細菌群がどのようにOMZの生物地球化学的循環に寄与しているのかはまだ分かっていない。今回、世界最大のOMZに由来する単一細胞のゲノム解析を行った結果、呼吸系の硝酸レダクターゼ(Nar)遺伝子群をはじめとする無酸素生活への適応を伴う、特性未解明のSAR11系統の存在が明らかになった。SAR11のnar遺伝子群は、亜硝酸塩を生じる脱窒の第1段階を触媒するタンパク質をコードしていることが実験的に確認され、また、この遺伝子群はOMZのnar転写産物の約40%を占めていて、硝酸塩還元活性が最大の無酸素層で転写がピークになった。これらの結果は、SAR11を海洋の窒素損失経路と関連付け、地球で最も数の多い生物群の生態的地位の見直しを迫るものである。

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