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進化学:真核生物遺伝子の細胞内共生起源と差次的喪失

Nature 524, 7566 doi: 10.1038/nature14963

葉緑体の起源はシアノバクテリアであり、ミトコンドリアの起源はプロテオバクテリアである。どちらの細胞小器官も原核生物の生化学的特徴を保存しているが、ゲノムは縮小し、細胞小器官タンパク質の大半は核にコードされている。細胞内共生説では、真核生物のゲノム内に存在する細菌遺伝子は、細胞小器官となった祖先生物を介して真核生物系統に入り込んだとされる。この説では、原核生物遺伝子の真核生物系統への一時的流入があり、それに伴って細胞内共生事象に対応する遺伝子獲得が起こったと推測している。しかし真核生物のゲノム塩基配列からは、真核生物ゲノムの遺伝子含量変動の発生源として、原核生物から真核生物への伝播と真核生物間の伝播の両方の遺伝子水平伝播の関与が次第に強く示唆されており、このことから、多様な真核生物群で原核生物遺伝子の獲得が持続して系統特異的に起こったと推測される。今回我々は、原核生物のホモログを有する真核生物遺伝子ファミリーのクラスター解析および系統発生解析により、細胞内共生説と遺伝子水平伝播説について検討した。得られた結果は、(1)細菌から真核生物への遺伝子伝播は遺伝子の分布が示すように一時的であり、葉緑体やミトコンドリアの起源における重要な進化的移行と同時に起こっていること、(2)真核生物の遺伝子継承は大規模なトポロジー比較解析で明らかなように垂直的であり、遺伝子の分布が差次的喪失によってまばらになっていること、(3)持続的で系統特異的な遺伝子水平伝播は、起こる場合もあるが、真核生物ゲノム内の長期的な遺伝子含量進化には寄与しないことを示している。

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