Letter
地球物理学:上部マントル流の変化に起因する米国西部山間部の地震活動
Nature 524, 7566 doi: 10.1038/nature14867
プレート内地震の原因を解明することは、プレートテクトニクス理論を大陸変形のダイナミクスに拡張する必要があるので困難な問題である。プレート境界から遠く離れた米国西部の地震活動は、蛇行した南北方向の「山間」地帯に沿って群発している。この地帯は、活動的に変形している薄い地殻とリソスフェアから、テクトニクス的に活動的ではない厚い地殻とリソスフェアへ変化している場所と一致している。こうした構造勾配は地震活動の局在性の説明に使われているが、地震活動の背後にある原因はよく分かっていない。本論文では、改善されたマントル流モデルから得られた結果を示し、地震活動と「動的地形」(すなわち、マントル流によって生じる鉛直方向の垂直応力)の変化速度の関連性を明らかにする。これによる予測能力は、調べた他の強制力の予測能力のどれよりも優れている。我々は、活動的なマントル流が地震を発生させるプレート内部の変形の主な要因であり、重力ポテンシャルエネルギーの変動の役割はあまり大きくないと提案する。地震活動の局在性は、鉛直方向の垂直応力の対流による変化がリソスフェア強度の不均一性によって調節されている所で生じると思われる。変形過程に対する今回の結果は、他の変動帯から得られた知見と一致しているようであり、プレート内環境における地形の形成、テクトニクス、地震災害に、定量化できる重要な役割をマントル流が担っていることを示唆している。

