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有機化学:炭素–炭素結合の酸化的付加による安定な金(III)触媒の生成

Nature 517, 7535 doi: 10.1038/nature14104

低原子価後期遷移金属触媒反応は、化学合成に不可欠になっている。しかし、高原子価遷移金属均一系触媒反応は、主に高原子価遷移金属錯体の反応性が高くその合成に難題が伴うため、十分に開発されていない。今回我々は、Au(I)錯体による周囲条件での炭素–炭素結合開裂によって、安定なAu(III)カチオン錯体が生成されることを報告する。このAu(III)錯体は、すでに確立されている穏やかな炭素親和性Au(I)触媒とは異なり、激しい酸素親和性ルイス酸性を示す。例えば、我々は、選択的共役付加につながるα,β-不飽和アルデヒドの触媒活性化や、[2 + 2]環化付加反応向けの不飽和アルデヒド-アレンの活性化を観察した。また、この触媒の位置選択性と触媒活性の起源を、単離したAu(III)活性化シンナムアルデヒド中間体のX線結晶解析によって解明した。今回明らかになった概念は、容易に入手できる前駆体から高原子価遷移金属触媒反応を実現する戦略を示唆するものである。

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