細胞生物学:エンドフィリンA2は、クラスリンに依存しないエンドサイトーシスでの膜切り離しに関わっている
Nature 517, 7535 doi: 10.1038/nature14064
エンドサイトーシスの際には、細胞膜が積み荷を包み込むように陥入した部位の首の部分が、向かい合う2か所の膜が自発的に融合するくらいの半径にまでエネルギーの投入により狭められ、それによって積み荷を輸送するエンドサイトーシス小胞が切り離される。クラスリン経路では、ダイナミンがGTP加水分解に由来する機械エネルギーを使ってこの作業を行い、その補助をするのがBAR(BIN/amphiphysin/Rvs)ドメイン含有タンパク質であるエンドフィリンである。クラスリンに依存しないエンドサイトーシスはダイナミンへの依存度が低いことが多く、このような場合にもエンドフィリンのようなBARドメイン含有タンパク質が切り離しに関与しているのかどうかは、まだ調べられていない。今回我々は、ヒトなどの哺乳類細胞株で、クラスリン非依存性エンドサイトーシスの積み荷となる細菌毒素のシガトキシンとコレラトキシンが誘発するごく初期の取り込み構造にエンドフィリンA2(endoA2)が特異的かつ機能的に関与することを明らかにした。制御下にあるin vitro系では、endoA2が小胞の切り離しに先立って膜を変形させる。さらに、シガトキシンによって生じる細管の切り離しには、endoA2、ダイナミン、アクチンが同時に関わっていることも明らかになった。これらの結果は、endoA2がクラスリンに依存しないエンドサイトーシスに新規な役割を果たしていることを確証している。今回の知見は別個の切断因子が相加的に働くことを示しており、1つの取り込み過程に見られる特異性は、共通モジュールの特定の組み合わせによって生じると推測される。これらの結果は、endoA2による膜の足場形成と引っ張り力による動的切り離しの間の、これまで知られていなかった連係をはっきり示している。

