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気候科学:永久凍土の融解に対する微生物群集の反応が調節するメタンの動態

Nature 514, 7523 doi: 10.1038/nature13798

永久凍土には、世界の土壌炭素の約50%が含まれている。永久凍土の融解は、メタンと二酸化炭素の放出という形で、土壌炭素の減少につながると考えられている。そうした温室効果ガスの放出による正の気候フィードバックの大きさはまだ分かっておらず、そのような生態系スケールの温室効果ガスフラックスを駆動する代謝過程の調節に微生物群集の構成が果たす役割に大きく依存している可能性があるが、その役割の解明も進んでいない。本論文では、永久凍土の融解に伴う植生の変化とメタン放出量の増加が、水素資化性メタン生成から部分的な酢酸資化性メタン生成への転換と関連があり、放出されるメタンのδ13C特性の大幅な変化(10~15 ‰)が生じていることを示す。我々は、メタン循環の調節に微生物群集が果たす役割を調べ、永久凍土減少下での炭素放出の予測が群集の動態に関する情報によって改善されるかどうかを検証するモデルとして、スウェーデン北部の自然景観の永久凍土融解勾配を利用した。メタン生成古細菌Candidatus ‘Methanoflorens stordalenmirensis’の量はメタン同位体の変化の重要な予測因子であり、これによって、メタンとして放出される炭素と二酸化炭素として放出される炭素の比率が予測される。この比率は、全球モデルにおいて永久凍土融解に伴う気候フィードバックをシミュレートするための重要な要素である。重要な微生物系統の量を用いてメタン同位体の大気関連パターンと永久凍土融解時に代謝されてメタンになる炭素の比率を予測できることを示すことによって、微生物群集の変化と生態系の同位体の動態を対応付ける基盤が確立された。今回の知見は、全球的な変化に対する生態系スケールの応答に微生物生態学が重要である可能性を示している。

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