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発生生物学:後脳分節化のHox調節ネットワークは脊椎動物系統樹の基部に保存されている

Nature 514, 7523 |  Published: |  doi: 10.1038/nature13723


有顎脊椎動物の頭部パターン形成を支配する典型的な特徴は高度に保存された遺伝子調節ネットワークで、これが、後脳分節化と分節により限定されるHox遺伝子発現領域を統合している。脊椎動物以外の脊索動物は、体軸に沿った入れ子状のHox発現領域を示すが、後脳分節化は起こらない。無顎類のウミヤツメは、系統発生的に脊椎動物系統樹の基部に位置しているため、脊椎動物の起源に独特の手掛かりを与えてくれる。ヤツメウナギは、入れ子状にHoxを発現するが後脳の分節化とは関連していないという中間的な状態をとり得ることが提唱されている。しかし、ヤツメウナギでのHox発現の基礎となる調節ネットワークや、その後脳分節化との関連についてはほとんど分かっていない。本研究では、有顎脊椎動物と無顎脊椎動物間で、異なる複数の生物種にまたがって調節エレメントを比較できる新たな手法を用い、これらの系統的に離れた生物種全体で、上流の調節因子およびエンハンサーエレメントの分節活性の両方が古くから保存されていることを報告する。さまざまな顎口類に由来する調節領域は、ヤツメウナギの後脳で分節レポーターの発現を駆動し、ヤツメウナギでもゼブラフィッシュでも同じ転写入力[例えば、Kreisler(別名Mafba)やKrox20(別名Egr2a)]を必要とした。我々は、ヤツメウナギのhox遺伝子が、分節により限定される動的な発現領域を示すことを見いだした。また、ヤツメウナギから単離したエキソン内に保存されたhox2エンハンサーは、菱脳分節2と4で分節性の発現を駆動した。我々の結果は、Hox遺伝子発現と後脳分節化の結び付きが脊椎動物系統樹の基部に起源を持つ古い形質であることを示しており、これがおそらく、基礎となるHoxコードによる菱脳分節区画の形成につながったと考えられる。

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