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がん:急性リンパ芽球性白血病で2つのヒストン3リシン27デメチラーゼが果たす対照的な役割

Nature 514, 7523 doi: 10.1038/nature13605

T細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)は、再発率が25%に及ぶ全体的な予後が不良の血液系の悪性腫瘍である。こうした予後不良の主な理由は、非細胞傷害性の標的治療の選択肢がないことである。主要なエピジェネティック因子の機能を標的とした薬剤が造血系疾患に対して認可されており、クロマチン制御因子に影響を及ぼす変異がさまざまな白血病で最近見つかっているが、T-ALLの治療に「エピジェネティックドラッグ」は現在用いられていない。最近、我々はポリコーム抑制複合体2(PRC2)が、T-ALLで腫瘍抑制因子としての役割を持っていることを報告した。本研究では、ヒストン3リシン27(H3K27)デメチラーゼであるJMJD3とUTXのT-ALLにおける役割を明らかにする。JMJD3は、H3K27メチル化の調整によって重要な発がん遺伝子標的を制御しているため、T-ALLの発症と維持に必須であることが分かった。対照的に、UTXは腫瘍抑制因子として機能していて、T-ALLでは高頻度で遺伝的に不活性化されていることが見いだされた。さらに我々は、JMJD3活性を標的とする小分子阻害剤GSKJ4が、T-ALL細胞の増殖に影響を及ぼすことを明らかにした。以上の知見は、類似した酵素機能を持つ2種類のタンパク質が同一の疾患環境で反対の役割を果たす可能性を明らかにしており、この結果は新たな種類のエピジェネティック阻害剤による造血系悪性腫瘍の治療につながると考えられる。

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