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進化遺伝学:コロンブス以前のマイコバクテリウム属細菌のゲノムから、新世界のヒト結核の起源の1つがアシカ・アザラシ類であることが判明
Nature 514, 7523 doi: 10.1038/nature13591
現代の南北アメリカ大陸で得られる結核菌(Mycobacterium tuberculosis)株は、ヨーロッパ由来の結核菌株と近縁であり、ヒトの結核がヨーロッパ人の到来でもたらされたという推測の裏付けとなっている。しかしこの見方は、ヨーロッパ人到来の前から新世界に結核が存在したことを示す考古学的証拠と矛盾する。現代の単離株のゲノム比較解析からは、結核菌が世界中に分布するようになった時期は更新世にヒトがアフリカを出て分散した後であると考えられるが、これについては、古代の較正点を複数用いた確認がまだ行われていない。今回我々は、ペルーの人骨から1000年前のマイコバクテリウム属細菌のゲノム3例を得て塩基配列を解読し、結核菌群に属するある菌が、ヨーロッパ人到来以前にヒトの病気の原因となっていたことを明らかにする。これらの古代の菌株はヒトに適応した既知の結核菌とは別の型であり、最も近縁なのは、アシカ類やアザラシ類に適応した菌株である。異なる2種類の年代測定法によって、結核菌群の最終共通祖先は6000年前以降に存在したことが示唆され、この感染症が完新世に広がったことが裏付けられた。これらの結果は、ヒトへの海を越えた結核伝播に海生哺乳類が関与したことを示している。

