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分子生物学:ヒストンH4尾部はリンカーDNAによるヌクレオソームリモデリングをアロステリックに調節する

Nature 512, 7513 doi: 10.1038/nature13380

ISWI(Imitation switch)ファミリーのリモデリング酵素は、ヌクレオソームを移動させることでゲノムDNAへの接近を調節している。ATPに依存してクロマチンリモデリングを行うこのような因子は、ヌクレオソームを規則的な間隔をとって配置することで、ヘテロクロマチン形成や転写サイレンシングを促す。ヌクレオソームの間隔を調節する機能は、ヌクレオソーム転位がヌクレオソーム外のリンカーDNAの長さに依存することから生じるが、その基盤となる機構については不明である。我々は、ヒトACF(ATP-dependent chromatin assembly and remodelling factor)によるヌクレオソームリモデリングについて調べた。ACFは、触媒サブユニットであるSnf2hと補助サブユニットのAcf1から構成されるISWI酵素である。ACFによるリンカーDNA長の検知は、補助サブユニットと触媒サブユニットの間の相互作用によっていて、この相互作用はヌクレオソームのヒストンH4尾部を介して生じることが分かった。Snf2h内にあるAutoNは、配列がH4尾部と相同の自己阻害ドメインで、この領域に変異が生じるとリモデリングの際のリンカー長の検知ができなくなる。外来性H4尾部ペプチドの添加、あるいはヌクレオソームH4尾部の欠失によっても、リンカー長の検知が行われなくなる。また、Acf1はアミノ(N)末端ドメインに依存してH4尾部ペプチドとDNAの両方に結合しており、ACFに結合したヌクレオソームでは、リンカーDNAが長くなるとAcf1–H4尾部間の距離が伸びる。Acf1(あるいはその酵母ホモログ)のN末端部を欠失させると、リモデリングの際のリンカー長の検知ができなくなり、in vivoでは重度の増殖異常が引き起こされる。まとめると我々の結果は、Acf1によるリンカーDNA検知がヌクレオソームH4の尾部を介してSnf2hにアロステリックに伝達されるという、ヌクレオソームの間隔調節機構を示唆している。短いリンカーDNAを持つヌクレオソームの場合は、Acf1はH4尾部に結合しやすくなり、AutoNがSnf2hのATPアーゼ活性を阻害できるようになる。リンカーDNAが長くなるにつれて、Acf1はリンカーDNAの方に結合しやすくなって、H4尾部が遊離してAutoNによるATPアーゼ阻害と競合し、その結果としてACFが活性化される。

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