免疫:IL-35産生B細胞は自己免疫疾患と感染症の際の免疫における重要な調節因子である
Nature 507, 7492 doi: 10.1038/nature12979
Bリンパ球は、免疫の正および負の調節因子として重要な役割を持っており、その抑制機能は主にインターロイキン10(IL-10)に関連している。それは、B細胞由来のIL-10が自己免疫疾患を防御し、また病原体に対する感受性を増加させるからである。今回我々は、IL-35を産生するB細胞が免疫の負の調節に重要な役割を持つことを突き止めた。B細胞だけがIL-35を発現しないマウスは、T細胞が関わる脱髄性自己免疫疾患である実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)から回復できない。これとは対照的に、このマウスは細胞内にある細菌病原体のネズミチフス菌(Salmonella enterica serovar Typhimurium)感染に対する抵抗性が著しく改善され、対照群のマウスと比べると初回感染後および二次攻撃投与時の細菌増殖の封じ込めと生存延長がより優れていることが分かった。B細胞によるIL-35産生を欠くマウスで認められた免疫力の増強は、マクロファージおよび炎症性T細胞のより強い活性化に加えて、抗原提示細胞(APC)としてのB細胞機能の亢進と関連していた。ネズミチフス菌感染時のIL-35およびIL-10産生B細胞は、転写因子Blimp1(別名Prdm1)を発現するsurface-IgM+CD138hiTACI+CXCR4+CD1dintTim1int形質細胞からなる、十分に識別可能な2つの集団に対応していた。EAEの際にも、CD138+形質細胞はB細胞由来IL-35およびIL-10の主要な産生源だった。まとめると我々のデータは、免疫調節におけるIL-35産生B細胞の重要性を明らかにしており、またB細胞によるIL-35産生が自己免疫疾患や感染症での治療標的となる可能性を明確にしている。この研究は、活性化B細胞(特に形質細胞)とそのサイトカイン産生が、健康時および罹患時の免疫応答調節に重要な役割を持つことを明らかにしている。

