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構造生物学:葉酸受容体による葉酸分子認識の構造的基盤
Nature 500, 7463 doi: 10.1038/nature12327
葉酸受容体(FRα、FRβとFRγ)は、細胞表面にあり、システインを多く含む糖タンパク質で、葉酸を高親和性で結合し、葉酸の細胞取り込みに関わっている。葉酸受容体の発現レベルは、ほとんどの組織で非常に低いが、がんの多くでは低濃度葉酸条件下で急速に分裂する細胞の葉酸の需要に応じるために葉酸受容体、特にFRαが高いレベルで発現している。多くの腫瘍で見られる葉酸依存性は、抗FRα抗体、高親和性葉酸拮抗薬、葉酸を用いる造影剤や、葉酸をコンジュゲートした薬剤や毒物の投与を介して治療や診断に使われてきた。葉酸がその受容体に結合する仕組みを解明するために、我々は葉酸と複合体を形成したヒトFRαの結晶構造を2.8 Åの分解能で決定した。FRαは、8つのジスルフィド結合により安定化された球状構造で、全ての受容体サブタイプで保存されている残基からなる、深くて開いた葉酸結合ポケットが存在する。葉酸のプテロイル酸部分は受容体内部に埋もれているのに対し、グルタミン酸部分は溶媒に曝露していて、結合ポケット入り口から突き出しており、FRα結合に悪影響を与えずに薬剤と結合可能である。受容体とリガンドの間の広範囲にわたる相互作用は、葉酸受容体の高い葉酸結合親和性を容易に説明でき、これはまた葉酸受容体系を標的とするさらに特異性の高い薬剤を設計する鋳型となる。

