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がん:メラノーマで見られるベムラフェニブ耐性のモデルが示す薬剤耐性を未然に防ぐ戦略
Nature 494, 7436 doi: 10.1038/nature11814
BRAFの突然変異による活性化は、ヒトのメラノーマで最もよく見られる遺伝子変異であり、腫瘍の50%以上がBRAF(V600E)がんタンパク質を発現している。さらに、BRAF変異型メラノーマの末期患者へのベムラフェニブを投与では、著しい腫瘍退縮や生存率の改善が見られ、発がん性BRAFがメラノーマの維持に必須の役割を持つことが実証されている。しかし、多くの患者で致死的な薬剤耐性腫瘍を生じる再発が起こるため、耐性が生まれる機構を理解して阻止することが、治療法の改善に非常に重要である。本研究では、継続的なベムラフェニブ投与により薬剤耐性が選択される、2種類の独立したヒトの初代メラノーマ異種移植モデルを用いて、ベムラフェニブ耐性の原因と結果について解析を行った。これらのモデルの一方では、BRAF(V600E)の発現上昇によるBRAF(V600E)→MEK→ERKシグナル伝達に耐性腫瘍は継続的な依存性を示す。最も重要なのは、ベムラフェニブ耐性メラノーマは、薬剤に依存して持続的に増殖するようになり、薬剤投与を中断すると生じた薬剤耐性腫瘍の退縮が起こることである。さらに、薬剤耐性細胞は薬剤が存在しないと適応に不利になることを利用し、非連続的な投与法が、致死的な薬剤耐性疾患の発生を未然に防ぐことを示す。以上の結果は、薬剤耐性細胞では薬剤依存性も見られる可能性を示しており、投与法を変えることで致死的な薬剤耐性の発生が防止されると考えられる。このような知見により、ベムラフェニブに対する応答を持続させ、BRAF変異型メラノーマ患者の一部を治療によって治癒させるという究極的目標が実現するかもしれない。

