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医学:ビグアナイド剤はサイクリックAMP産生を低下させて肝臓のグルカゴンシグナル伝達を抑制する

Nature 494, 7436 doi: 10.1038/nature11808

肝臓によるグルコース産生は、飢餓の際の脳への基質供給に不可欠である。インスリンが肝臓のグルコース分泌を抑制できない状態は、2型糖尿病などのインスリン抵抗性疾患で見られる高血糖の主要な発病因子である。この50年間、グルコース産生低下に有効な数少ない治療薬の1つはビグアナイド剤であったが、この中にはフェンホルミンや、2型糖尿病に最も頻繁に処方されるメトホルミンなどが含まれる。しかし、ビグアナイド剤の作用機作は完全には解明されていない。メトホルミンがAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の活性化を介してグルコース合成を抑制するという、10年前に示された説に対しては、最近行われた遺伝学的機能喪失実験によって疑問が投げかけられている。今回我々は、メトホルミンがグルカゴンの作用の阻害によって、飢餓時のグルコースレベルを低下させるという新規な機構を示す。マウスの肝細胞で、メトホルミンはAMPとそれに近縁のヌクレオチドを蓄積させてアデニル酸シクラーゼを阻害し、サイクリックAMPの濃度とプロテインキナーゼA(PKA)活性を低下させ、PKAの重要なタンパク質標的のリン酸化を抑制し、肝細胞からのグルカゴンに依存するグルコース分泌を阻害する。以上の結果は、メトホルミンの作用機作としてグルカゴンに対する拮抗作用を考える説を裏付けており、また抗糖尿病薬開発の手法を示している。

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