Article 構造生物学:フッ化物リボスイッチでのMg2+イオンとリン酸によるフッ化物イオンの包み込み 2012年6月7日 Nature 486, 7401 doi: 10.1038/nature11152 RNAの構造、折りたたみ、および認識についての我々の理解の大きな進歩は、リボスイッチの構造–機能研究からもたらされた。リボスイッチは、非コードRNAであり、その感知ドメインは小型分子のリガンドに結合し、隣接する発現プラットフォームは遺伝子調節の制御にかかわるRNAエレメントを含んでいる。本論文では、好熱菌であるThermotoga petrophilaのフッ化物リボスイッチのリガンドが結合した構造を報告する。このリボスイッチは、シュードノット構造や、長距離にわたる逆ワトソン・クリック型および逆フーグスティーン型のA•U対形成によって安定化された高次RNA構造をとっている。結合したフッ化物イオンは、結合にかかわる構造内に包み込まれており、3個のMg2+イオンへの直接配位を介してそこに繋留されていて、Mg2+イオンはさらに水分子と主鎖の5個の内向きのリン酸に八面体配位している。結合状態のフッ化物リボスイッチのこの構造は、RNAがフッ化物イオンに選択的な結合ポケットを形成しながら、その一方でより大きなハロゲン化物イオンを見分けて差別する仕組みを明らかにしている。T. petrophilaのフッ化物リボスイッチは、おそらく転写終結機構を介して、遺伝子調節で機能しているのだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る