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遺伝:DNアーゼI感受性QTLは、ヒトの遺伝子発現の変動に関する主要な決定因子の1つである

Nature 482, 7385 doi: 10.1038/nature10808

発現量的形質遺伝子座(eQTL)のマッピングは、遺伝的変異と遺伝子調節の変化とを関連付ける重要な手法として始められた。しかし、eQTLの原因となる遺伝的異型の同定は依然として難しく、その作用をもたらす調節機構については、まだよくわかっていない。今回我々は、クロマチンへの接近しやすさ(クロマチン接近可能性)と転写因子の結合とを変化させる遺伝的異型が、遺伝的変異を遺伝子発現のヒトでの個人差に結びつける主要機構の1つであることを明らかにする。70人のヨルバ人のリンパ芽球様細胞株で、DNアーゼI塩基配列解読法によりクロマチン接近可能性を測定した。これらの細胞株については、ゲノム全体の遺伝子型と遺伝子発現量の推定値もすでに明らかになっている。DNアーゼI塩基配列解読法(DNase-seq)で読み取ったリード配列、総計27億個を独自にマッピングし、それによって、各個体についてクロマチン接近可能性の全ゲノム地図が作成できた。DNase-seqリード配列の読み取り深度が、近傍の一塩基多型や挿入/欠失の箇所で遺伝子型と有意に相関する部位を、8,902か所同定した(偽発見率[false discovery rate]=10%)。このような異型を、「DNアーゼI感受性量的形質遺伝子座(dsQTL)」と呼ぶことにした。dsQTLは、転写因子結合部位と推定される領域に著しく多く見られ、転写因子の結合における対立遺伝子特異的な変化と高頻度で関連していることがわかった。またdsQTLのうちかなりの割合(16%)が、近傍の遺伝子の発現量の変異とも関連していた(つまり、これらの遺伝子座はeQTLとしても分類される)。逆に、eQTL一塩基多型の中でdsQTLでもあるものは、55%にも上ると見積もられた。これらの観察結果は、dsQTLがヒトゲノムに非常に多く存在し、表現型の変動に大きく寄与している可能性が高いことを示している。

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