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植物:ブラシノステロイドはGSK3が媒介するMAPK経路の阻害によって気孔の発生を調節する

Nature 482, 7385 doi: 10.1038/nature10794

植物は、生化学的性質と構造の調節とを協調させて、光合成と水利用の効率を最適化しなければならない。表皮にある小孔でガス交換促進に使われる「気孔」の形成は、光合成装置発生の他の局面と高度に協調した形で行われる。気孔発生を制御するシグナル伝達経路は十分に解明されていないが、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)シグナル伝達が重要な役割を担っていることが知られている。今回我々はシロイヌナズナ(Arabidopsis)を用いて、ブラシノステロイドがMAPKキナーゼキナーゼ(MAPKKK)であるYDA(別名YODA)の活性化によって気孔発生を調節していることを、明らかにした。遺伝学的解析により、受容体キナーゼが媒介するブラシノステロイドのシグナル伝達がグリコーゲンシンターゼキナーゼ3(GSK3)様キナーゼであるBIN2を介して気孔の発生を阻害し、BIN2はYDAの上流で、受容体キナーゼERECTAファミリーの下流に当たる部位で作用することが示された。in vitroおよびin vivoでの相補的な測定により、BIN2によるYDAのリン酸化が、YDAによるその基質MKK4のリン酸化を阻害していることが明らかにされ、またブラシノステロイド欠損変異体では下流のMAPK群の活性が低下しているが、ブラシノステロイドまたはGSK3キナーゼ阻害剤のどちらかでの処理によってこの活性が上昇することがわかった。今回の結果は、ブラシノステロイドが、このMAPKモジュールのGSK3による阻害を軽減することで気孔発生を阻害することを示しており、植物のMAPKKKの1つとその上流の調節因子群、またブラシノステロイドと特有の発生出力という、2つの重要なつながりを明らかにしている。

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