Letter 発生:発生中の心臓では心外膜前駆細胞が心筋細胞系列の一部を担う 2008年7月3日 Nature 454, 7200 doi: 10.1038/nature07060 心臓は転写因子Nkx2-5とIsl1を発現する心臓前駆細胞から形成される。これらの多能性前駆細胞は成熟した心臓の主要系列である心筋細胞、平滑筋、内皮細胞を生み出す。今回我々は、新規の心臓前駆細胞を同定した。この細胞は、心臓を覆う上皮層である心外膜の中にあり、転写因子Wt1の発現を特徴とする。マウスの正常な心臓発生において、これらのWt1+前駆細胞の一部は、完全に正常に機能する心筋細胞へ分化した。Wt1+心外膜原基細胞(proepicardial cell)はNkx2-5とIsl1を発現する前駆細胞から生じることから、これらはNkx2-5+とIsl1+を発現する多能性前駆細胞と、発生の起源を同じであると考えられる。今回の結果から、Wt1+心外膜細胞がこれまで知られていなかった心筋前駆細胞であることが明らかになり、これらの前駆細胞の心臓形成能を心臓の再生や修復に利用するための今後の取り組みの基礎となる知見が得られた。 Full Text PDF 目次へ戻る