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細胞:誘導されたncRNAはRNA結合タンパク質アロステリック修飾して転写をシスに阻害する

Nature 454, 7200 doi: 10.1038/nature06992

最近、多くの遺伝子に隣接して非コードRNA(ncRNA)が存在することが明らかになっており、これらが遺伝子転写プログラムの調節に役割を果たしている可能性がある。その機構はおそらくさまざまに異なるだろうが、それらの詳しい解明は重要な課題になっている。今回我々は、RNA結合タンパク質TLS(translocated in liposarcoma)が、RNAによるアロステリック修飾に基づいてCREB結合タンパク質(CBP)とp300に特異的に結合し、DNA損傷シグナルを感知する重要な転写調節センサーとして働くことを明らかにした。TLSは、ヒト細胞株で抑制されている標的遺伝子cyclin D1CCND1)に対するCBPとp300のヒストンアセチルトランスフェラーゼ活性を阻害する。TLSをCCND1プロモーターへと導いて遺伝子特異的な抑制を起こさせるのは、DNA損傷シグナルに応答して誘導されCCND1の5′調節領域に結合する、コピー数の少ない一本鎖ncRNA転写産物である。今回の知見は、シグナルによって誘導されて転写単位の調節領域に配置されたncRNAが、選択的なリガンドとして協調して、特定のRNA結合補助調節因子を特異的シグナルに応じて動員し、その活性を調節することを示唆している。これは、これまで予想されていなかった、ncRNAとRNA結合タンパク質を基盤にした、転写プログラムを統合する戦略といえる。

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