Letter 材料:ゲストフリー構造をもつゲルマニウムクラスレート 2006年9月21日 Nature 443, 7109 doi: 10.1038/nature05145 かご状の結晶構造をもつ、大きな半導体骨格の合成にかかわる問題は、関心を集め続けている。ゲスト物質を内包した低密度ゲルマニウムおよびシリコン骨格構造は、フォノングラス熱電結晶、超伝導、および近藤絶縁体の実現可能性における重要課題を解決できる独特の性質をもつ。シリコンおよびゲルマニウムの空の骨格構造に関心が集まっているのは、この構造に量子ドットや多孔質シリコンと同程度の広い光学バンドギャップが予想され、それゆえ、シリコンやゲルマニウムならびにそれらの合金が、シリコン系オプトエレクトロニクスデバイス向けの有望な材料となっているからである。ゲスト物質がほとんど存在しないNa1-xSi136は既に報告されているが、ゲストフリー・ゲルマニウムクラスレートの合成はこれまで成功していない。本論文では、大気中のイオン液体中におけるGe94-Zintlアニオンの酸化による、空のII型クラスレート構造をもつゲルマニウムの高収率合成およびその特性について報告する。今回の方法は、極性金属間化合物相の反応媒質として、イオン液体が使用できることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る