Letter

発生:ゼブラフィッシュ原腸胚における造血系と内皮系に共通する前駆細胞

Nature 443, 7109 doi: 10.1038/nature05045

造血細胞と内皮細胞には、「血管芽細胞」とよばれる共通の前駆細胞があると提唱されてきた。この考えは当初、胚でこの2種類の細胞がお互いに近接した場所で発生するという観察結果から出てきた。この仮説の裏づけは、in vitroで造血細胞も内皮細胞も生み出すことのできる単一細胞由来コロニーに関する複数の研究から得られている。これらの結果は、2つの細胞系列に共通の前駆細胞があることを示唆しているが、そのような二分化能をもつ前駆細胞の存在はin vivoではまだ実証されていない。今回我々は、ゼブラフィッシュの後期胞胚と原腸胚における単一細胞レベル解像度での運命地図の作成によって、造血系と内皮系の両方を生み出すことができる細胞が存在することを実証する。これらの二分化能をもつ前駆細胞は、腹側中胚葉の全範囲に沿って生じ、造血細胞と内皮細胞だけを生み出す。また我々は、血管芽細胞から生じるのは、造血細胞および内皮細胞の一部のみであることを見いだした。これらの血管芽細胞の内皮系の子孫細胞はすべて、それらの前駆細胞の位置にかかわらず、体軸に沿った血管の特定領域に集合した。これらの結果は、血管芽細胞が存在することを支持するin vivoでの証拠であり、この細胞集団の他と異なる特徴を示すものである。

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