Letter 生化学:ヒストンH3の79位のメチル化リシンが53BP1をDNA二本鎖切断部へと誘導する 2004年11月18日 Nature 432, 7015 doi: 10.1038/nature03114 真核細胞は、DNAの二本鎖切断(DSB)を感知してチェックポイント応答を開始するが、この感知機構はほとんどわかっていない。53BP1はDNAのDSBセンサーの性質を備えるチェックポイントタンパク質で、よく保存されている。今回我々は、53BP1をDSB部位へと誘導する役割を担う53BP1ドメインの構造を解明した。このドメインは、直列に並んだ2個のtudor型折りたたみ構造からなり、その接触面には、出芽酵母Rad9と分裂酵母Rhp9/Crb2のオーソログでよく保存されている残基からなる深いポケットがある。in vitroで53BP1の直列tudorドメインは、Lys79がメチル化されたヒストンH3と、ポケットの壁を構成する残基を介して結合する。これらの残基は、53BP1をDSBへと誘導するのにも必要である。ヒストンH3のLys79をメチル化する酵素DOT1Lを抑制した場合も、53BP1のDSBへの誘導は妨げられる。ヒストンH3のLys79のメチル化はDNA損傷に応じて変化しないことから、53BP1は53BP1結合部位を露出させるようなクロマチンの高次構造の変化を介してDSBを間接的に感知するのだと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る