Letter

進化:三畳紀の海生爬虫類は子どもを産んだ

Nature 432, 7015 doi: 10.1038/nature03050

鰭竜類は、中生代(2億5,000万〜6,500万年前)のほぼ全体を通じて生息していた太古の海生爬虫類からなる、規模も多様性も最大の分類群である。1821年にプレシオサウルス類が初めて記載報告されて以来、鰭竜類の化石標本は世界中で何千も見つかっているが、鰭竜類の仲間がウミガメのように海岸を訪れて産卵したのか(卵生か)、それとも魚竜類やモササウルス類(海生トカゲ類)のように水中で子を産んだのか(胎生か)を見極められるような直接的な証拠はまだ見つかっていない。プレシオサウルス類やパキプレウロサウルス類、ノトサウルス類の鰭竜類は胎生だったと考えられているが、これまでのところ具体的な証拠は提出されていない。今回我々は、中国の三畳紀中期層から出土したKeichousaurus huiの妊娠中の標本2体について報告する。見事に保存されたこれらの標本は、鰭竜類の繁殖様式や性的二型性を示す初めての決定的な証拠となるだけでなく、パキプレウロサウルス類では可動性のある骨盤の進化によって胎生が促進された可能性があることも示している。これは見方を広げれば、可動性の骨盤をもった他の鰭竜類や中生代の海生爬虫類の繁殖様式にも大きくかかわってくる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度