Article 生化学:リン酸アナログを結合したカルシウムポンプの結晶構造によって明らかになった内腔側ゲートの開閉メカニズム 2004年11月18日 Nature 432, 7015 doi: 10.1038/nature02981 P型イオン輸送ATPアーゼはATPを動力源とするイオンポンプであり、生体膜を隔てたイオンの濃度勾配を確立している。ポンプに結合した陽イオンの内腔(細胞外)側への輸送は、ATPアーゼがリン酸化されている間に起こる。本研究で我々は、代表的なP型ATPアーゼである骨格筋筋小胞体カルシウムATPアーゼが、安定なリン酸アナログであるフッ化マグネシウムをカルシウム非存在下で結合した状態の結晶構造を、分解能2.3Åで報告する。この構造および既に決定した他の結晶構造から、反応サイクルにおける4つの主要な状態すべてに関して原子モデルを得ることができた。これらの構造は、3つの細胞質ドメインの再配置が10本の膜貫通へリックスのうちの6本を動かし、それによってCa2+結合部位の親和性を変えるとともにイオン通路のゲートを開閉することを示している。ADPの離脱が内腔側ゲートを開く引き金となり、リン酸の離脱がゲートを閉じる引き金となるが、ゲートの開閉自体は主に膜貫通ゲートのアクチュエーターであるAドメインの運動を通じて実現される。 Full Text PDF 目次へ戻る