Research Press Release
白亜紀初期の高温
Nature Geoscience
2011年2月21日
約1億4200万〜1億2800万年前の白亜紀初期には、海面水温がこれまで考えられていたよりも高く、少なくとも今日の温度よりも5℃高かったとの報告が寄せられている。
K Littlerたちは、北大西洋とインド洋のサイトで得られた海洋堆積物中に保持された有機化合物を用いて、海面水温を再現した。彼らは、1400万年間を通して温度は全体として暖かく安定していたことを見いだした。さらに、中緯度と低緯度との間の温度差は、現在よりも小さかったようだ。このことは、現在よりも約16℃も高温だったインド洋中緯度サイトの異常な高温の結果とほぼ考えられる。
doi:10.1038/ngeo1081
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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