Research Press Release

【心疾患】高い治療効果が期待される低分子化合物

Nature Communications

2014年12月10日

Heart disease: A small molecule may make a big difference

2種類の心不全のマウスモデルにBGP-15という低分子化合物を投与したところ、心機能の改善が見られたという報告が、今週掲載される。この発見からヒトの心疾患の新しい治療法が開発されることが期待されている。

心房細動(不整脈の最も一般的な形態)と心不全は発症率が上昇しているが、現在使われている薬の効き目は限られている。今回、Julie McMullenたちは、心不全と心房細動のマウスモデルを用いた研究を行い、BGP-15を用いた治療法が、不整脈を予防し、あるいは発生回数を減らし、心機能を著しく改善できることを明らかにした。BGP-15は、他の疾患の治療薬として、すでに臨床試験が行われており、高い耐容性と良好な安全性プロファイルが示されている。

また、McMullenたちは、BGP-15がインスリン様成長因子1受容体の活性化レベルを上昇させるという予想外の分子経路によって作用することを明らかにした。この受容体の欠乏と心血管疾患の発症リスクの上昇が関連していることは、これまでの研究で明らかになっている。BGP-15の作用機構を解明することは、心疾患の新しい治療法の開発に役立つ可能性がある。

doi:10.1038/ncomms6705

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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