Research Press Release
【遺伝】母系伝達される変異が寿命に影響を与える可能性
Scientific Reports
2014年10月9日
マウスにおいて母系伝達されるミトコンドリアDNA(mtDNA)の変異には寿命を短くする作用があるとする考え方が発表される。これまでの研究では、母系伝達されたmtDNA変異が一生にわたって健康全般に影響を及ぼすことを示唆する証拠が蓄積されているが、今回の研究でもそうした証拠が得られた。この結果を報告する論文が掲載される。
mtDNAは、大部分の遺伝物質と異なり、母方のみから受け継がれる。そして、ミトコンドリアの機能不全は、老化過程で重要な役割を担うと考えられており、これまでの研究では、受け継がれたmtDNA変異によってマウスの早期老化が起こることが明らかになっている。今回、Jaime Rossたちは、mtDNA変異によって老化の早期出現が起こるだけでなく、寿命の中央値も約30%短くなる可能性のあることを明らかにした。つまり、低レベルのmtDNA変異を有するマウスの平均寿命が100.2週であるのに対して、母親にmtDNA変異のないマウスの平均寿命が141.1週であることが判明した。以上のデータは、母系由来のmtDNA変異が健康全般と寿命に負の影響を及ぼすことを示唆している。
doi:10.1038/srep06569
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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