Research Press Release
地域的な極端気象と大気の惑星波との結びつき
Nature Climate Change
2014年6月23日
極端な気象が1か月間続くという現象は、中緯度域で生じる大気の惑星波(高い高度の大気中で地球の周りを蛇行する風)の増幅に関連していることを明らかにした研究論文が、今週のオンライン版に掲載される。
今回、James ScreenとIan Simmondsは、中緯度域での極端な陸地温度と降水量を観測データセットから特定し、こうした極端な気象と研究対象とした7つの中緯度域での惑星波の波長異常を比較して、影響の違いを明らかにした。その結果、それぞれの地域で予想される極端気象のタイプが分かった。つまり、北米西部と中央アジアでの熱波、北米東部の寒冷期、北米中部、ヨーロッパ、中央アジアでの干ばつ、西アジアでの雨季の発生確率が高まるというのだ。
doi:10.1038/nclimate2271
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
化石:最も古く知られている「爬虫類」の足跡Nature
-
惑星科学:月内部の非対称性を示す証拠Nature
-
古生物学:「シカゴ」始祖鳥が、この古代鳥に新たな知見をもたらすNature
-
理論物理学:二体問題を解くNature
-
がん:乳がん治療薬の臨床試験で生存率の向上が示されたものの、がんの消失は限定的であったNature Communications
-
Nature Scientist at Work コンペティションの受賞者の発表Nature