Research Press Release
高トリグリセリド血症の遺伝学的性質
Nature Genetics
2010年7月26日
血中トリグリセリド濃度が95パーセンタイルより高いと、高トリグリセリド血症(高TG血症)とされるが、高TG血症に関連する高頻度の遺伝的多型とまれな遺伝的多型について報告する論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。今回の研究は、解析対象集団において見つかった高頻度の遺伝的多型と稀な遺伝的多型の両方が、高TG血症感受性に寄与していることを示唆している。
R Hegeleらは、ゲノムワイド関連解析を行い、4か所の遺伝子座位において高TG血症に関連する高頻度の多型を同定した。そして、高TG血症患者群と対照群において、これら4種の遺伝子のリシーケンシングを行い、高TG血症患者群で、まれな遺伝的多型が対象群と比べて有意に過剰に存在することを見いだした。
doi:10.1038/ng.628
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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