Research Press Release
		
			
        
		
		さまざまな軟部組織肉腫のゲノム
Nature Genetics
2010年7月5日
軟部組織肉腫は、結合組織に発生するがんの一種だが、このほど、さまざまな軟部組織肉腫の検体を用いたゲノム解析が行われた。結果を報告する論文は、Nature Genetics(電子版)に掲載される。この研究では、数々の肉腫亜型に関与する遺伝子とシグナル伝達経路が同定され、肉腫亜型特異的な治療標的候補が示されている。
軟部組織肉腫は、がん全体の1%に満たず、50歳以上の人々に多くみられる。今回、S Singerらは、207検体の軟部組織肉腫腫瘍について統合的ゲノム解析を行い、その結果を報告している。軟部組織肉腫は、組織学的に不均一であるため、今回の解析対象検体には、7つの主要な肉腫亜型の代表例が含まれていた。この研究結果は、さまざまな肉腫亜型のDNA塩基配列、DNAコピー数、mRNA発現変化を解明するための網羅的な情報源といえる。Singerらは、特定の肉腫亜型において高頻度で変異が認められる複数の遺伝子を同定し、肉腫亜型特異的なゲノム変化を指摘している。
doi:10.1038/ng.619
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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