Research Press Release
肺疾患に関連する多型
Nature Genetics
2010年2月22日
FAM13A遺伝子における多型が、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の高いリスクに関連していることを報告する論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。
COPDは、気流閉塞を伴う肺機能低下と定義され、4番目に多い死因とされる。COPDの最大の危険因子は喫煙だが、現在の喫煙者と過去の喫煙者におけるCOPDの発症にはばらつきがある。
M Choらは、3,000人のCOPD患者と肺機能が正常な1,380人のゲノムを比較した。これらの人々は、すべて現在あるいは過去の喫煙者である。そして、Choらは、喫煙量の補正を行ったうえで、染色体4q22.1上のFAM13A遺伝子にCOPD感受性遺伝子多型を同定した。さらには、別の4,000人のゲノムを解析して、この結果を再現した。
doi:10.1038/ng.535
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
神経科学:COVIDパンデミックが英国の成人の脳の老化を早めることに関連するNature Communications
-
社会科学:週4日勤務制が労働者のウェルビーイングを向上させるNature Human Behaviour
-
動物の行動:犬のテレビを視聴する習慣は性格によって異なるScientific Reports
-
疫学:欧州における鳥インフルエンザ発生の主な予測因子が特定されるScientific Reports
-
素粒子物理学:CERNで観測されたつかみどころのない物質と反物質の非対称性Nature
-
古生物学:獲物に忍び寄るための古代爬虫類の特殊なヒレNature