Research Press Release
不整脈に関連する多型
Nature Genetics
2010年2月22日
特定のタイプの心房細動に対する高いリスクに関連する遺伝的多型が同定された。
心房細動は、心不整脈の中で最も多くみられるタイプのもので、欧米での患者数は、約700万人に上る。典型的な心房細動の危険因子は、加齢、男性、肥満、高血圧、心不全である。ところが、心房細動症例のごく一部を占めるに過ぎない孤立性心房細動の場合には、明確な誘発因子が見られず、その一方、より低い年齢層で発症している。
P Ellinorらは、発症年齢が66歳未満で、心不全の病歴のない孤立性心房細動患者1,335人のゲノムを解析した。その結果、染色体1q21上のKCNN3遺伝子における多型と孤立性心房細動との遺伝的関連が判明した。
doi:10.1038/ng.537
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
化石:最も古く知られている「爬虫類」の足跡Nature
-
惑星科学:月内部の非対称性を示す証拠Nature
-
古生物学:「シカゴ」始祖鳥が、この古代鳥に新たな知見をもたらすNature
-
理論物理学:二体問題を解くNature
-
がん:乳がん治療薬の臨床試験で生存率の向上が示されたものの、がんの消失は限定的であったNature Communications
-
Nature Scientist at Work コンペティションの受賞者の発表Nature