Research Press Release
認知症に関連する多型
Nature Genetics
2010年2月15日
認知症の一般的な原因である前頭側頭葉変性症(FTLD)に関連する高頻度の遺伝的多型が同定されたことを報告する論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。
FTLDは、脳内の特定領域の進行性変性、そして行動と言語の進行性障害を特徴としている。FTLDと診断された患者の50%は、神経細胞にTDP-43タンパク質の凝集体が形成するという特徴のあるタイプ(FTLD-TDP)である。
V Van Deerlinらは、TDP-43凝集体形成を確認する神経病理学的証拠のあるFTLD-TDPの死後症例約600例についてゲノムワイド関連解析を行い、染色体7p21上の高頻度の遺伝的多型が、FTLD-TDPの高いリスクに関連していることを見いだした。
doi:10.1038/ng.536
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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