Research Press Release
光学的な「ブラックボックス」再生
Nature Photonics
2010年9月6日
信号再生中に光データ信号から位相雑音と振幅雑音の両者を除去できる初の実用的な全光デバイスが、Nature Photonicsに報告されている。この研究成果によって、次世代通信システムの性能が向上するであろう。
ほとんどの光ネットワークでは、光のオン・オフスイッチングを通してデータをエンコードしている。現在、増え続ける帯域幅需要に対処するために、光の位相と振幅にエンコードできる先進的な変調フォーマットが研究されている。しかし、このようなシステムの性能は、位相雑音によって大幅に損なわれる。
D Richardsonらの位相感応増幅方式は、信号再生中の位相・振幅雑音を抑制するものである。雑音の多い入力データ信号を取り込み、その忠実度を回復するため、本当の「ブラックボックス」信号再生器として働く。
doi:10.1038/nphoton.2010.203
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
古生物学:アンモライト宝石が鮮やかな色を得る仕組みScientific Reports
-
古生物学:小さなティラノサウルスの謎Nature
-
生物学:新しい抗毒素が蛇咬傷から守るNature
-
気候変動:南極の棚氷が海洋温暖化によって脅威にさらされているNature
-
細胞生物学:ホッキョククジラの長寿の謎が解明されるNature
-
惑星科学:圧力下で水の世界が形成されるかもしれないNature
