Research Press Release
深層水が形成される新しい南洋の地域
Nature Geoscience
2013年2月25日
海氷が凍るときに放出される塩分は南極沖で深海へと沈んでいく密度の高い水を生成すると、今週オンライン版に発表された研究が報告している。この研究は、この過程が最深部の海水質量の最大13%を構成している南極低層水の原因となっていることを示唆している。
Kay Ohshimaたちは、係留ブイと測器をつけたゾウアザラシにより得られた海洋学データを用いて、原因が分からない南極低層水成分の生成源を追跡した。彼らは、密度の高い水が東経65-69度のダムレー岬沖の海氷形成が盛んな地域で生成されることを見つけた。これまでは他の南極低層水の生成源は3か所が知られているだけだが、ダムレー岬の場所とは異なって、他の場所では水が沈み込む前に貯まることの出来る棚氷や大規模の浅い大陸棚が特徴となっている。
関連するNews & ViewsでMichael Meredithは「Ohshimaたちは海洋でより密度の高い水が生成される新しいメカニズムを同定した」と述べている。
doi:10.1038/ngeo1738
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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