Research Press Release
冠動脈疾患に関連する遺伝子多様体
Nature Genetics
2012年12月3日
冠動脈疾患に関連する遺伝子多様体について報告する論文が、今週掲載される。冠動脈疾患は、全世界での主な死亡原因の1つとなっている。
今回、P Deloukasたちは、症例(63,746例)と対照(130,681例)について、カスタムジェノタイピングと詳細マッピングアレイを用いて、冠動脈疾患に関する大規模関連解析を行った。その結果、冠動脈疾患に関連する15のゲノム領域が同定された。その結果、これまでに報告された感受性座位の数が46となり、Deloukasたちの推定では、これらの座位全部で冠動脈疾患の遺伝性の約10.6%が説明できるとされる。また、Deloukasたちのネットワーク解析では、冠動脈疾患の易罹患性に脂質代謝と炎症の経路が関与していることが示唆されている。
doi:10.1038/ng.2480
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
化石:最も古く知られている「爬虫類」の足跡Nature
-
惑星科学:月内部の非対称性を示す証拠Nature
-
古生物学:「シカゴ」始祖鳥が、この古代鳥に新たな知見をもたらすNature
-
理論物理学:二体問題を解くNature
-
がん:乳がん治療薬の臨床試験で生存率の向上が示されたものの、がんの消失は限定的であったNature Communications
-
Nature Scientist at Work コンペティションの受賞者の発表Nature