Research Press Release
【動物学】ニューカレドニアカラスが道具をうまく使えるわけ
Nature Communications
2012年10月10日
ニューカレドニアカラスは、まっすぐな嘴と極めて広い両眼視野のおかげで、道具を巧みに使えることがわかった。道具をしっかりとつかむことのできる嘴と優れた視覚フィードバックを兼ね備えているから、餌探しがうまいのだ。この新知見を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
ニューカレドニアカラス(Corvus moneduloides)は、例えば、木の枝や葉の縁を用いて複雑な道具を作り、それを枯れ木や草木に差し込んで、獲物を掘り起こす。今回、J Trosciankoたちは、カラス属6種の18羽について、その視野と形態を測定した。その結果、ニューカレドニアカラスが、カラス属の他の種と比べて、道具を有効に扱うように適応しており、それは、器用な手と正確な視覚制御によってモノを操るヒトの形態的適応に非常によく似ている。
doi:10.1038/ncomms2111
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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