Research Press Release
肺がんの標的療法に対する耐性獲得を克服する
Nature Genetics
2012年7月2日
特定の遺伝子変異を伴う非小細胞肺がん(NSCLC)において、治療薬に対する耐性獲得を防止し、又は克服できると考えられる治療標的が明らかになった。この結果を報告する論文が、今週、Nature Genetics(オンライン版)に掲載される。
細胞表面受容体EGFRに変異のある非小細胞肺がんについては、エルロチニブのようなチロシンキナーゼ阻害剤を用いた治療法があり、平均で約3か月の延命効果がある。ところが、この治療法では、ほぼ常に腫瘍の耐性獲得が起こる。
今回、T Bivonaたちは、一部の耐性ヒト非小細胞肺がんにおいて酵素AXLキナーゼの発現が上昇することを明らかにした。また、耐性腫瘍細胞と耐性腫瘍のマウスモデルでAXLの機能を阻害したところ、一般的な非小細胞肺がん治療薬エルロチニブに対する感受性が回復した。Bivonaたちは、耐性獲得したEGFR変異型肺がんの患者において、AXLが治療標的になるという見解を示している。
doi:10.1038/ng.2330
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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